AmazonのFBA在庫には長期保管手数料という手数料があります。
いわゆるあまり売れずに売れ残っている長期の在庫に掛かってくる手数料の事です。
AmazonもFBA倉庫の場所を貸している以上、
なかなか売れない在庫をいつまでも置いておく訳にはいかないので、
なかなか売れない長期の在庫に関しては、
通常の保管手数料以上の手数料が掛かるようになっています。
その為、売れない在庫があると、
保管手数料が高くなり、無駄な手数料が掛かってくるようになってしまいます。
そんな長期保管手数料の対策をしていかないと、
FBA倉庫に在庫を置いているだけで、赤字が膨らんでいくという可能性もあるので、
長期保管手数料についてしっかりと学んでおきましょう。
もくじ
長期在庫保管手数料の在庫一掃チェックの日程
長期在庫保管手数料の在庫一掃チェックの日程は年に2回あります。
- 8月15日
- 2月15日
たった2日しかないので必ず頭に入れておきましょう。
今すぐカレンダーに書き込んでおくことをおすすめします。
そして、上記日程の1~2週間前に「長期在庫保管手数料用の在庫確認」という感じでカレンダーに記載しておきましょう。
なんで、そんなの書かないといけないの?って思うかもしれませんが、
長期間の在庫がある方は結構な無駄な出費になる可能性があるからです。
一応、Amazonからも近くなってくると通知はきますが、
忘れないようにメモをしておくことをおすすめ致します。
長期保管手数料の対象になる在庫とは
対象となる在庫はFBAで納品した在庫で、
Amazon倉庫(FC)に365日以上保管されている在庫です。
それなので出品を開始してから1年未満のセラーはひとまず大丈夫です。
長期保管手数料の手数料はいくら?
長期在庫保管手数料はサイズ10cm x 10cm x 10cmにつき174.857円です。
しかも、在庫一掃チェックの日に6ヶ月分を一括で請求されます。
更に、半年毎の在庫一掃チェックのたびに6ヶ月分を取られます。
通常の在庫保管手数料と比べてみましょう!
通常の在庫保管手数料:10cm×10cm×10cmにつき¥8.126 ×[保管日数 ⁄ 当月の日数] 長期保管在庫手数料:10cm x 10cm x 10cmにつき174.857円
これを見て頂ければ、
いかに長期保管在庫手数料が高いか分かって頂けたと思います。
しかも在庫保管手数料は日数計算ですが、
長期保管手数料は6ヶ月単位で一括請求です。
長期保管手数料は甘く見ているとかなり無駄な出費になります(汗)
長期保管手数料は、
商品数ではなくサイズで手数料が決まるので、
大きな荷物を長期間在庫として売れ残っている方は要注意です。
少ない利益で大きい商品を販売している方は、
長期保管手数料で大赤字になる可能性があるので本当に気を付けた方が良いです。
長期保管手数料の計算例
実際にAmazonが公開している長期保管手数料の例を見てみましょう。
比較的小さなもので例を出しているのでそこまで大きな金額に見えませんが、
あなたが販売している長期間売れ残っている在庫の大きさを考えてみてください。
本の10倍のサイズのものもあったりするのではないでしょうか?
仮に本の10倍のサイズの商品が10個売れ残っていたとしたら・・・
14160円の長期保管在庫手数料が取られるんですよ・・・
たった10個の在庫で!しかも本の10倍のサイズなんてそれほど大きくないですよ。
ブルブルブル…
長期保管手数料はマジメに甘く見ているとやばい事になる可能性もあるので、
注意してくださいね。
小さなものばかりを扱っている方はまだよいですが、
大きいものを扱っている方は気を付けましょう!
長期保管手数料が掛かるようになるという事は・・・
ここまでで長期保管手数料がいかに慎重に考えないといけないものか分かって頂けたと思いますが、
長期保管手数料が掛かるようになってきているという事は、
365日以上売れなかった商品という事です。
通常でも毎月、在庫保管手数料が掛かっています。
365日以上売れなかったという事は、
在庫保管手数料 × 12か月分が既に手数料が掛かっているという事です。
¥8.126 × {[商品サイズ(cm3)] ⁄ (10cm×10cm×10cm)}×[保管日数 ⁄ 当月の日数]
上記計算の12か月分が既に掛かっているという事なのです。
そして、上記の在庫保管手数料に合わせて、
更に、長期保管手数料が今後、半年毎に半年分取られるようになります。
という事は、
在庫保管手数料のチェック日が来たら、
通常在庫保管手数料(12か月分) + 長期在庫保管手数料(6ヶ月分)
※その後も6ヶ月おきに6ヶ月分の長期保管手数料を請求されます。
これだけの手数料を取られても利益が出る商品であれば、
売れるのを待つのも良いかもしれませんが、
もしかしたら赤字を切ってでも早く売り抜けたり、
返送手続きをして自社で在庫保管をした方が良い可能性もあるので注意が必要です。
長期保管手数料の対象になりそうな商品は真剣に対策を考えましょう。
では、対策方法についてお伝え致します。
長期保管手数料の事前対策方法
長期保管手数料のために日ごろから対策を心がけましょう。
・仕入で1~3か月で売り切れる量のみを仕入れる
・在庫保管期間を確認する
仕入で1~3か月で売り切れる量のみを仕入れる
1~3か月分の量を仕入れるようにすれば、
万が一、多少見込みがズレても
365日間もあれば売り切れることがほとんどだと思います。
たとえ365日売れない商品が出たとしても、
そこまで対象になる商品は多くないと思いますので、
その位はリスクとして受け入れるしかないです。
(それも嫌となると仕入れる事が出来なくなってきてしまうので。)
在庫保管期間を確認する
在庫保管期間を確認するのはおすすめの方法が2通りの方法があります。
1つ目はSKUで管理する方法です。
SKUに仕入日や納品日を入れておくことで、
どのくらいの期間売れ残っているのかを随時確認する事が出来るようになります。
以下を参考にしてSKUを分かりやすくつけて在庫をしっかりと管理しましょう。
2つ目の方法として、在庫健全化ツールを使う方法です。
- セラーセントラルを開きます。
- 「在庫」 → 「在庫健全化ツール」をクリック
- 「在庫期間レポート」をクリック
- 在庫期間レポートの「181-270」「271-365」「365日以上」をクリックすると商品が並び変わるので、
365日に近づいてきている在庫を確認しましょう。
「長期在庫保管手数料の見積り」の項目にどのくらいの手数料が掛かるのかの目安が記載されています。ちなみに緑の枠を見てもらうと分かりますが、
私が出品しているある商品の実例です。実際にはすぐに売れる在庫なので問題ありませんが、
もしこの商品が長期在庫保管手数料が掛かるとしたら、
「16798円」も掛かります。しかも「たった25個」の在庫です。
1個あたり671円掛かります。
(それ以前にも12か月分の通常の在庫保管手数料も掛かっている事になります。)超高回転の商品なので売れ残る事はほぼあり得ないと思いますが、
もしこの商品に長期在庫保管手数料が掛かったとしたら間違いなく大赤字になります。それくらい、長期保管在庫手数料は注意が必要な手数料です。
長期在庫保管手数料の直前対策方法
では、「このままいくと長期在庫保管手数料が掛かってしまう・・・」
という直前での対策方法についてお伝え致します。
対策方法は3つです。
- 商品を返送する
- 商品の所有権を放棄する
- 赤字覚悟で損切りをする
商品の返送もしくは所有権を放棄する
AmazonにFBA納品した商品は、
「返送」もしくは「所有権の放棄(廃棄)」をする事ができます。
返送も所有権の放棄(廃棄)も手数料が掛かりますが、
長期在庫保管手数料と比べたら驚くほど格安です。

売れるか売れないか分からない商品を長期保管在庫手数料を掛けるくらいであれば、
返送もしくは所有権の放棄(廃棄)してもらった方が大きな赤字を出さずに済むようになります。
返品もしくは所有権の放棄の仕方は下記を参考にしてください。
赤字覚悟で損切りをする
赤字覚悟とは言っても、
赤字になるくらいであれば返送もしくは所有権の放棄をした方がお得です。
その為、あくまで赤字覚悟の価格でギリギリ利益を出すくらいの価格で売り抜けてしまう方が良いです。
但し、長期在庫保管手数料を掛けるくらいなら返送もしくは所有権の放棄をした方が良いので、
長期在庫保管手数料が掛かる1ヶ月前くらいになったら、
赤字覚悟の価格で出品をして売れたらラッキー、
売れなかったら返送もしくは所有権の放棄をしましょう。
さいごに
何度もお伝えしていますが、
長期在庫保管手数料はそのまま放置しておくと、
結構な出費に繋がります。
大きな赤字を作る事にもなりません。
ただ、Amazonの立場になれば、
売れない商品に場所を貸していてもあまりメリットがないので、
仕方無い部分もあります。
ビジネスである以上、どこかで損切りをする必要もあります。
長期間売れなかった商品を仕入れてしまった仕入力を見直して、
次からはそういった長期間在庫になるような商品を仕入れないように見直していきましょう。
長期在庫保管手数料が大量に掛かってくるようになると、
よほど利益が出る商品じゃないと利益がほぼでなくなってきたり赤字になるので、
長期保管在庫手数料が多く出てしまっている方は仕入の仕方を再度見直しましょう。
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